NZ Christchurch Quake

ワーキングホリデー先にNZを選んだのは
英語圏である事と物価の安さ、治安の良さ、そして何より
ガイドブックで目にしたミルフォードトラック(世界遺産)の美しさからだった。
ワーキングホリデーに行きたいと思ったのは、まあ色々とめんどくさい葛藤もあって長くなるのでここでは省略。
もう8年も前の話だ。

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(ミルフォードサウンド)

NZは日本列島に良く似た形をしていて、北島と南島に別れている。
北島は首都のウェリントンやNZで最大の都市オークランドなどがある。
南島はNZで三番めの都市であるクライストチャーチを中心とした
のどかな島だ。
クライストチャーチは、NZで三番めとはいえ人口は30万人程。
cityと呼ばれるわずか半径1キロ程の中心街と、それを取り囲むsuburbと呼ばれる郊外地域とで構成されている。

渡航後4週間だけホームステイをした後、私が見つけたフラットはリトルトンという小さな港町にあった。
クライストチャーチ市に含まれてはいるものの、バスでcityまで30分以上かかる、市内ではないと思っている人もいる地域だ。
比較的若いNZという国の中で、南島へのヨーロッパからの入植者達が最初に上陸した歴史のある場所でもある。
リトルトンとcityはポートヒルズという断崖で遮られおり、入植者達はここを徒歩で越えたそうだ。
現在はトンネルが掘られ、またサムナーというビーチから、入江にそって展望の素晴らしい道路も整備されている。



cityは街のシンボルである大聖堂を中心に、メインのコロンボストリート、ヒアフォードストリート、マンチェスターストリートなどが碁盤の目のように交錯している。
穏やかな流れのエイヴォン川や、観光用トラム(路面電車)が走り、広大なハグレー公園や石造りの建物などの景観が美しく、「ガーデンシティ」との異名を持つ緑溢れる街だ。

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(古い邸宅”モナヴェイル”の庭)

職場も学校もネットカフェも、大聖堂から2~300m以内だった。

ホストマザーのドロシーは毎週日曜の朝、大聖堂のミサに通っていた。
私も一度連れて行ってもらったが、冬のしんとした空気の中で子供達の賛美歌が高い天井に響いていた。
祈りの空間に居る事は、やはりどこか気持ちが落ち着く。
お寺でもモスクでもチャーチでも。カラーは違えど祈ると言う行為は本来人間に備わっている本能だ。
何に向けて祈るか、それが違うだけ。
そんな事を言うと怒られてしまうのかもしれないけれど。

ワーキング・ホリデーは、二国間の協定に基づいて、最長1年間(もしくは2年)異なった文化の中で休暇を楽しみながら、その間の滞在資金を補うために付随的に就労することを認める特別な制度だ。
ワーホリメーカー(ワーホリで渡航する人)のスタイルは語学学校に通ったり、働いたり、旅をしたり、それぞれ。
最初、クライストチャーチで一緒だった友達は、半年程すると大体他の地域に移って行った。

私は、自分のフラットとリトルトンがあまりに気に入ってしまい、結局住まいをよそに移す事はなかった。
私の知っているかぎり、フラットを一度も替えなかったのは私だけで、みんな市内でも数回の引っ越しを繰り返していた。
オークランドに遊びに行ったり、ミルフォードサウンドや西海岸へ行ったり、たまには旅行もしたけれど
私が一番好きだったのはフラットのリビングから眺める入江と、タイムボールステーションまでの散歩道だった。

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(船に時間を知らせていたタイムボールステーション)
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(タイムボールステーションまでの散歩道)
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(夕方の入江)

夏の夕方、仕事から帰って 少し日の傾いた、でもまだまだ明るい道を登って行く。
可愛らしい家が並び、庭は緑で溢れていた。片道10分程の短い散歩だ。
家に帰って夕食の支度をし(もしくはバイト先の残り物)、二階のリビングで海を見ながらご飯を食べる。
フラットメイトがマーヴェラス・サンセット(驚くべき日没)と呼んだ夕焼けを眺めながら。
この頃、フラットのオーナーは仕事の為に長期で家を空けていたため、私はその家に数ヶ月一人で居た。
4つのベッドルームと広いリビング、バスルームとトイレも2つずつ。そして花の溢れる庭があった。
オーナーのミシェルが買って来て、二人で植えたオリーブの木も。

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(見とれてしまって食事が進まないマーヴェラスサンセット)

今回の地震で、最も被害の大きかったのはcityと、震源地に近いリトルトンだと聞いた。
あの家は新しくて作りもしっかりしているし、きっと大丈夫。
バイト先のお寿司屋さんも新しいモールの中だし、通りに面しているからきっとみんなすぐに逃げられるはず。

そうは思っていても、惨憺たる街の状況を見ると本当に悲しかった。
四日めにはみんなの無事がわかりとりあえずはほっとしたけれど、
大聖堂は崩れ落ち、タイムボールステーションも半壊していた。
コロンボストリートはゴーストタウンのように荒廃しcityには立ち入ることすらできず、瓦礫には未だ多くの人が閉じ込められている。


無事を祈ってひたすら待っている不明者の家族の心境は計り知れない。
一瞬で瓦礫に閉じ込められた人の恐怖、家族と最後の言葉を交わす事もなく亡くなってしまった人・・・
胸がつぶれる想いだ。

復興には相当の時間がかかるだろう。
でもきっと、また美しい街になる。

あの夕焼けもイルカの住む入江も、(そういえば近くにはペンギンも住んでいるって言ってたっけ)
変わらずにある。

リトルトンの名物カフェ『volcao cafe』のトイレには
Lyttelton is the best place in the world!
という落書きがあった。
私もそう思う!
とは書き込まなかったけれど、わかる~!わかるよ!私も大好き!
と激しく同意したのを覚えている。
….トイレの中で。




被災地と少しだけ近い立場にあるからやはり少しくらいは
力になりたい。


ヤフーや赤十字、その他色んな所で募金の受付をしています。
余裕のある方は自分の信頼出来る機関に、少しだけでも協力していただけたら
ありがたいです。

http://volunteer.yahoo.co.jp/donation/detail/1301020/

※なおNZ地震に関連した募金詐欺も発生しているようです。
 十分にご注意ください。

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by oyabing2002 | 2011-02-27 22:43 | NZ
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思う事、好きなもの、旅の記録。
by oyabing2002
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2012年4月に
フランスワーホリから戻りました。

趣味はサッカー観戦
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